箭波箋利には、ずっと気に喰わないことがあった。
幼馴染みの少女・笛吹メルヒェンは、生まれつき色素が薄く、髪も肌も真っ白だった。それを疎んだ周囲の子供たちが、彼女を不条理に傷つけるのが、無性に気に喰わなかった。
――――結局、高校に進んでもなくならなかった、メルへの嫌がらせ。とっくに加害者との対話を諦め、問答無用の暴力でしか反抗できずにいたメルと、それでも彼女の味方でい続ける箋利は――――ある日突然、異世界に転移する。炎に巻かれた村にて、腹を柱で貫かれた状態で目を醒ました箋利。そんな彼の元へ現れた、胸の大きく開いたシスター服を着たメル。彼女の持っていたポットからこぼれた牛乳を浴びた瞬間……箋利の致命傷が、跡形もなく治ってしまった。
牛乳(?)が奇跡を呼び起こす、異世界異能譚、ここに開幕!